米ぬか
堆肥と厩肥について書いたので続きで土づくりに最適な有機物を紹介します。
地方にお住いの方ならスーパー、ホームセンターの駐車場にコイン精米機があります。
その横にヌカハウスが併設されている場合があります。
扉を開けると精米後に出たぬかがどっさりあってご自由にお持ち帰りくださいと書かれてます。


ヌカハウスが併設されていない場合は、設置している農機具メーカーに連絡し「ぬかをください」と言えばわけてくれます。なんせ無料で手に入り、土づくりには最適な有機物です。
使いこなせればある意味最強です。
お勧めの使い方としては、市販の微生物資材に混和して散布すると効果抜群です。
微生物に関してはまたじっくりと解説します。
ぬか自体に栄養がたっぷり入っているのとぬかには良い微生物が沢山含まれています。
ぬか漬けの乳酸菌ですね。
良い微生物が土の中でワーッと広がって、悪さをする菌=悪玉菌を抑制し善玉菌が増え土がフカフカになります。
堆肥同様に散布してから日数を空けてから播種、定植をしましょう。
米ぬかは酸性なので、播種、植え付け前は酸度の矯正が必要です。
牛糞や鶏糞のような強烈なアンモニア臭もしないので住宅地でも問題ありません。
ちなみに奈良公園で売られている鹿せんべいの原料は米ぬかと小麦です。
油粕
ホームセンターの肥料コーナーに紙袋で20㎏入りで、菜種油粕と書かれています。
油を搾った残り粕です。
未発酵と発酵したタイプがありますが、発酵タイプをお勧めします。
家庭菜園なら小袋に入った少量の物や、散布しやすいペレットタイプをお勧めします。
肥料成分のバランスも良く、緩効性です。
米ぬか同様に微生物が増殖し良い土になります。
堆肥ほどのニオイはしませんが有機物独特の臭いがあります。
未発酵の油粕を散布し、土中に混和せずに表面に残るとコバエが大量発生します。
特に春から夏は要注意駆除するのに手間とコストがかかります。
ペレットタイプを散布してしっかり鋤きこむのがベストです。
プランター栽培で、置き肥として使われる方も居られるそうですが
やはり臭いとコバエの発生を考えるとお勧めしません。
魚粉・魚粕
こちらもホームセンターの肥料コーナーにて販売されております。
缶詰工場等で出てくる魚の残渣を煮て脂肪を抜いて乾燥させたものです。
土づくりというよりも作物の味を良くするという観点でお勧めです。
こちらも小袋が使いやすい。
こちらは、速効性があります。
注意点として動物性有機物の為、表面に残るとコバエが発生したり場合によっては
野生動物がやってきて畑を荒らしたりしますのでしっかりと鋤きこんで混和してください。
米ぬか、油粕に比べると高価になります。
動物性有機物のアミノ酸が効くと作物の味は良くなります。
枝豆に使用しますと、豆自体に甘み、旨みが増します。
果菜類、イチゴに使用しますと糖度が上がって美味しくなります。お勧めです。
有機栽培をされる方で味にこだわりたいという方には、追肥でも使用できるのでお勧めします。
米ぬか、油粕、魚粉と紹介してきましたが、いずれも適量を散布しましょう。
やりすぎて肥料分が過剰になると元に戻すには時間と労力がかかります。適正な量を散布し家庭菜園を楽しみましょう。